ワクチンは1年ごと??
獣医師の藤沢です
突然ですが、みなさん成犬のワクチンは毎年打っていますか?
狂犬病のワクチンは法律により1年ごとの接種が義務図けられていますが、
実は混合ワクチンには明確な決まりはないのです。
アメリカなどの海外では、ワクチンを毎年打つことはありません。
ワクチンによる防御力を抗体といいますが、その抗体の持続効果は個体差があり
1年で切れないことも多いためです。
日本では、ほとんどのペットホテルやトリミング施設の利用で
1年以内のワクチン接種が必要となっているため
ワクチンを打っているというのが現状ですが
抗体価がきちんと残っている場合は
ウイルスに対しての抵抗力があるということになるので
実はワクチンを打つ必要はないのです。
しかし、抗体があるかどうかの簡便な検査方法がなかったため
今までは安全策で1年に1回という方法でワクチンを打っていました
最近になり
院内で実施可能の抗体検査キットが登場し
抗体の有無を検査することができるようになりました
まだまだ日本では馴染みのない検査ですが
不必要なワクチンの過剰接種を防ぐことで
ワクチンの副作用を防ぐことができ
エビデンスに基づいたワクチネーションプログラムを立てることが可能になりました。
副作用が心配でワクチンを打てないわんちゃんは
是非、当院にご相談ください
当院にてワクチンを検討の場合は
ワクチン接種と抗体検査のいずれかをご選択いただき
証明書を発行させていただきます
残念ながら、今は犬用の抗体検査キットしかありませんが
猫用の検査キットも開発中とのことで
流通が待ち望まれます